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インプラント治療の例 (②難症例)

歯を失って骨がやせると、インプラント治療の前に、骨を増やす処置が必要になる場合があります。

上の奥歯部分の場合、骨がやせると上部にある上顎洞(サイナス)という空洞が次第に広がって骨はますますやせ、インプラント埋め入れに必要な骨の高さがなくなってしまいます。

インプラント治療の例 (②難症例)

①歯茎側面を切開して骨に穴を開け、上顎洞粘膜を注意深くはがして押し上げていきます。(下記画像左)

②上顎洞粘膜をはがして押し上げ、できたスペースに補填用の骨移植材を入れ、あごの骨に高さをつくります。(下記画像中央)

③数ヵ月後、補填した骨が周囲の骨と結合したらインプラントを埋め入れます。(下記画像右)

インプラント治療の例 (②難症例)

①ドリルで上顎洞近くまで穴を開けます。その後上顎洞粘膜を専用器具で持ち上げます。(下記画像左)

②持ち上げた粘膜と骨のすき間に、補填用の骨移植材を入れます。(下記画像中央)

③インプラントを埋め入れ、人工歯を装着します。歯茎を切開しないでできる治療法です。(下記画像右)

インプラント治療の例 (②難症例)

減ってしまった歯周組織には再生力があります。ただ骨や歯根膜よりも歯茎のほうが早く再生するため、治療では骨が再生するべき場所に歯茎が入り込まないよう、人工膜(遮断膜)でおおう処置をします。これをGTRといいます。

歯周病菌の巣である歯垢・歯石を除去し、歯茎とあごの骨の間を人工膜でおおって、歯周組織が正しい位置まで再生するのを待ちます。

インプラント治療の例 (②難症例)

インプラント治療に必要な骨の幅が足りない場合にも、骨を増やす処置が必要になります。骨移植材(下記参照)を補填して再生を促す骨造成、ブロック状の骨を移植する骨移植などの技術があり、骨の減っている量や位置、骨の質などによって、それぞれの状態にもっとも適した方法が選ばれます。いずれも骨の再生・定着に通常数ヵ月の期間が必要です。

インプラント治療の例 (②難症例)

骨が減ってインプラントが露出してしまう部分に骨移植材を入れ、人工膜でおおいます。骨がしっかり再生したら人工膜を除去し(除去不要な人工膜もあります)、人工歯を装着します。

インプラント治療の例 (②難症例)

頂上部に器具を挿入して骨を広げ、インプラントを埋め入れる方法です。インプラントと骨のすき間には骨移植材を詰めて、しっかりと結合するのを待ちます。もとの骨の幅が3mm程度必要です。

インプラント治療の例 (②難症例)

骨の減り方が大きく、GBRでの対応が難しい場合に、ブロック状の骨を移植する方法です。移植骨はネジで固定し、すき間に骨移植材を詰めます。ネジは骨の定着後に外して人工歯を装着します。

インプラント治療の例 (②難症例)

骨を増やす処置で用いられる骨移植材は、粉砕した骨片が多いですが、ボーングラフトのように、ブロック状のものが用いられることもあります。素材には、大きく分けて自家骨と人口骨の二種類があります。

自分自身の骨である自家骨は信頼性が高く、よく用いられますが、人工骨も性能の高い製品が開発されていますので、どちらを選択するかは患者さんと担当医が相談のうえ決定します。

・自家骨・・・患者さん自身の骨です。多くは、あごの骨から取り出します。
・人口骨・・・人体の骨や歯の主成分であるハイドロキシアパタイトや、合成セラミックスの人工骨などがあります。

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